松風

秋風。赤蜻蛉とんぼ飛びたり。
月曜から睡魔濃く仕事捗らざり、猛省すべし。仕事の向き不向きを云うべけんや。

男には物を云ふべき時と云はざるべき時がある。云はねばならぬ時は云はねばならぬ。しかれども云ふべからざる時、云わでもの時、共に云ふべからざるべしと、餘は心得るものなり。

男子に二言は無し。侍とは貝のやうなものなり。たゞ時宜を待てと存ずべし。今し餘は汝が魂の爲の言葉を持たざるものなり。忸怩。