遠き山に日は落ちて
澁谷にてかの子と雜貨を買ひ込み歸宅。買ひ物し夕邗など作ると早夜更けたり。あつといふ間の樂しき一日哉。夜は杯を傾けつ、いざや樂し圓居せん。
不眠
雨だれにより寢られず。雜巾を敷いて事無きを得。大家に文句を言はねばなるまい。
不眠
夜半、蚊の出現により寢られず。ベエプを買はねばなるまい。
挨拶
豪雨。
家と駅とを往復し、日用品や引つ越しの挨拶の品を買う。引つ越しの挨拶は前日か当日にはすませておくべしとの指南に接し戸惑う。
隣の人は未だ捕まらず。大家さんに羊羹。和風邸宅なりしが羊羹。
転居
晴れ、雨、のち引っ越し。
大安吉日にて引つ越し。生家から初の独立が為、荷物少なく、自家用車一台にて引つ越し。食器、酒器、酒瓶、個人電算機、観葉植物、布団のみ。生活感なきこと甚だし。搬入、掃除においてはかの子の多大なる尽力に感謝するものなり。余一人では深夜までかかりしこと想像に難くなし。
作業中に、大家に母親と間違えられしは滑稽なりし。